「駐在員の時に経験したアメリカの住宅」

~起業編~
サトシ
サトシ

こんにちは!サトシです。

昨年2年2か月に渡るアメリカ・オレゴン州ポートランドの単身赴任の旅から戻ってきて、5月から単身赴任で沖縄に出向して住んでいましたが、2021年3月5日で23年間のサラリーマン人生を卒業し、東京都品川区南大井で不動産を主に取り扱う「Anchors株式会社」を起業することになりました。一緒に会社が成長していく様子を応援してもらえるとうれしいです!

     

いつもここからお買い物いただいてありがとうございます。応援になります!

今回はアメリカのオレゴン州で経験したアメリカの住宅について紹介していきたいと思います。ちょこちょこアメリカ編で住宅の紹介はしていたんですが、なにせサラリーマンの時に書いていたのでフルオープンでは書いてなかったので、今回はその辺もふまえながら紹介していきたいと思います。

私は前職で2018年1月から2020年4月までの2年3ヵ月の間、駐在員としてアメリカのオレゴン州で主に建売住宅の土地仕入や建物を建てて販売をしていました。

日本とまったく違うことや似ていることもいっぱいあります。本当に良い経験をしたので今回はしっかり書いていきますのでお楽しみください。

これは2200スクエアフィート(200㎡弱)くらいのクラフトマンスタイルと呼ばれるアメリカの典型的なスタイルの住宅です。スペックハウス(建売住宅)です。これでも比較的モダンに寄せている感じはありますが、伝統的なスタイルを踏襲しています。

ここの分譲地は8000世帯が入る予定の分譲地なので日本ではありえないサイズの規模感の分譲地です。巨大な原野にしかみえません。しかも1区画1区画が大きいしな。小さい区画で80坪くらいで大きい区画で380坪くらいになります。

そこは街区ごとに大きさが異なっていて、コンドミニアムやデユープレックス(2戸の長屋)や小さめの家や大きな家が建つ街区など意匠や基準も細かく分けられていて計画的に街並みが形成されるようになっています。

この並んでいる家は向かって左がモダンスタイルで右がクラフトマンスタイルです。こうやってみると違いが良くわかりますね。最近はこのモダンスタイルが増えてきています。ビルトインガレージの前にもガレージスペースがあって、わりとガレージの中は物置と化して、前のガレージスペースに車を止めている家が多いです。アメリカ人は物をたくさん買うのが好きなので、ガレージの中がすぐパンパンになります(笑)。

このガレージから家に入るのが典型的なアメリカのスタイルなので、玄関はどちらかというとお客さんが入ってくるための場所になるので、玄関入ってすぐリビングというパターンの家が多いです。そっちの方が「ワオってなる」とのことらしいです。

これは前職の時に作った住宅で結構尖ったスタイルの家だったよなぁ。この家から私メインになったんよね。平屋にしたのが良くて速攻売れたなぁ。天井も3m60cmあったしな。車いすが通れるようにスロープをつけて玄関の段差がない家にしたんよな。アメリカの家は日本と違って、玄関に框(かまち)がなくて段差がないので、車いすでもそのまま入っていけます。この辺りは日本の住宅も研究の余地があると思います。

この家で1900スクエアフィート(171㎡)くらいやったかなぁ?アメリカではかなりコンパクトな方だと思います。まぁ、コンパクトって言っても平屋で171㎡やからね。

これも私がメインで動いていた平屋です。これは3000スクエアフィート(270㎡)くらいある平屋なのでかなり広いです。基本的にリビングはプライバシーゼロみたいな場所です。窓全開で玄関からもワオ!と見えます。見せてます?(笑)。

日本だと玄関入ってすぐにリビングが見えないように作るので考え方がかなり違います。私が前職で作っていたのは、最近アメリカ人でも家の中で靴を脱ぐ人が増えてきているので、沓脱のためのベンチと収納を置くようにしていました。

浴室は高級な住宅だとマスターベッドルーム(主寝室)はバスタブとシャワールームが分かれています。

こんな感じで洗面が2つあって、この中にトイレもあります。アメリカでは1ベッドルームに1バスルームがあるので、トイレと浴室と洗面台が一緒になっています。日本みたいに一か所しかお風呂がないところにトイレがあると嫌よね。だから日本に輸入すると変な感じになります。

一般的にはこのバスタブとシャワーがセットになっていて、手前にトイレがあります。

これはファームスタイルという家で結構これも流行っています。ここは道路側は黒の窓枠を使わないといけないとか4色以上使えとかのデザインコードがうるさくて苦労しました。

そうなんですよね~、これはアメリカにいる時に最後に携わった家です。ここで土地が7200スクエアフィート(650㎡)くらいで建物が3300スクエアフィート(300㎡)くらいの家でした。

完成してから販売してすぐに売れたのですが、今考えたらもっと高く売れたんやろうなぁと思います。ちょうどアメリカに相場上昇の波が来始めてたんよなぁ。

こんな感じでリビングが吹き抜けになっていて、ファイアープレイスのところは枕木っぽいやつとシップラップと呼ばれる白い板張りでシンプルに仕上げました。石貼りにするか迷ったけどコストも考えてシンプルに作りました。アメリカの住宅はファイアープレイス(暖炉)をリビングの真ん中に置いてその上にテレビつけて、ソファを暖炉の前に置いて家族で団らんするスタイルが一般的です。あと、犬おってな(笑)。

空調はセントラルヒーティングで冷暖房が付いているから、暖炉いるか?と思いますが付いてないとだめなんですよねぇ。アメリカ人は家に関しては案外保守的やから。

通常はインテリアデザイナーに入ってもらって、デザインを決めるのですが、この家は私とミスターCがエージェントの意見も取り入れながらデザインを決めました。

こういう部材も全部自分たちで選んで決めたので、結構大変でした。

ここがキッチンですね。コンロとワークトップが対面なのは結構多いスタイルです。レンジとオーブンと冷蔵庫は標準装備のところも多いです。この物件は冷蔵庫は付けませんでしたが。

照明も基本的には付けています。コンロは5バーナーのところが多い気がします。キッチンもこの場でカウンタートップとかも職人さんが切って、組み立てていくので工場で作って現場で据え付ける日本のやり方と比べると原始的な気がしますが、その代わり自由度が高いキッチンが出来ます。

これは前職で建てた平屋のファイアープレイスです。これは石張りにして高級感を出しました。

アメリカの住宅はガレージや玄関のあるフロントヤードと庭があるバックヤードに分かれていて、バックヤードではアメリカ人の大好きなバーベキューができないといけない(笑)ので大きなルーフを作って、雨の日でもバーベキューしたり寛いだりできるようにします。どんだけバーベキュー好きやねん。

裏は白い窓枠で淵を黒く塗って審査委員会に許してもらいました。白の窓の方がだいぶ安いんですよね。黒は高い!

ここからはおまけになりますが、アメリカの住宅販売で大規模なところは何棟かは現物の建物の一階を販売センターにして、ここで受付をしてお客さんに建物を見せます。結構あっさりしたもんで、「ハーイ!私はあなたの担当よ。わからないことがあったらこの名刺に電話してね。」くらいで質問したら当然答えてくれますが、そんなに電話してきたりすることもありません。一回電話されたけど私の英語が拙すぎて、すぐに会話が終わったけどな(笑)。

LENNARはアメリカでも大手の建売住宅のメーカーです。オレゴンでも結構やってたなぁ。ディーアールホールトンっていう会社が一番大きかったんだっけなぁ?スペルも忘れたわ。

日本の一条工務店さんも一条USAとしてがんばってましたよ、そこの現地の方とはすごく仲良くさせていただいていて本当にいい思い出です。

これは建築家の隈研吾さんがオレゴンで作った家でこれを売ることも私の前職での大きなミッションやったんよなぁ。ほんと何回行ったかわからんくらい行ったなぁ。思い入れが深い。

ラカンティーナ製の窓を使って、縁側とリビングの境界を極力なくす試みなんよね。ここに座っていると落ち着くけど、このガラスが透明で、4mくらい高さがあるんちゃうかなぁ?ハミングバードがこの窓に激突してご臨終してたなぁ。悲しい。

中から見てもすごくリビングと外が一体化してるんよね。いやぁ、懐かしいなぁ。

このほかにもアメリカでたくさん土地の仕入れや建築に携わったので、すごいノウハウよね。

また、向こうで何かできるといいなぁというのと、自分の中だけで閉まっておくのももったいないので今回書いてみました。まだまだ書き足りないこともありますが、機会があればまた書いてみたいと思います。